長唄『賤の苧環(しずのおだまき)』

源義経の愛妾だった静御前が、吉野山で義経と悲しい別れをした後、頼朝の部下に捕らわれ鎌倉に送られました。そして、頼朝とその妻政子に所望され、鶴岡八幡宮の神前で白拍子の舞を披露します。その舞の最中、義経を恋い慕う気持ちが募り、頼朝を讃えるのではなく、義経の身の安全を祈ってしまいます。そしてついには頼朝の不興をかったという故事を舞踊化されたものです。